
さて前回は、浅煎りと深煎りについて勉強したので、今日は具体的な選び方をご紹介しますね!

やっと!!!楽しみにしてます。
前回の記事はこちら↓↓
それでは、チャーユー式焙煎度の選び方を2ステップでお話しします!
- まずは、自分の好きな焙煎度を知ろう
- その焙煎度が得意なコーヒー屋さんを見つけよう
STEP1:自分の好きな焙煎度を知ろう
ここでは、「浅煎り」「深煎り」の2つに分けて違いをご説明します。中煎りは単純にその中間全てを指す焙煎度になってしまうので、まずは、自分の好みが浅煎り寄りなのか、深煎り寄りなのかを考えてみてください!
浅煎りコーヒー
浅煎りコーヒーの味わい
ザ・スペシャリティコーヒーって感じの焙煎度です。酸味が際立つ傾向があるので、飲み慣れるまでは少し違和感を感じるかも。柑橘やベリー系、キウイ、パイナップルなど酸味があるフルーツが好きな方は、浅煎りでも特に酸味の強いケニアやエチオピアの豆でも全く問題なく楽しめるかと思います!
浅煎りは、コーヒー豆の個性を最もよく感じられる焙煎度で、豆そのものが持つフルーツのような酸味や複雑な香りを楽しむことができます。ミルクを足してカフェラテを作っても、浅煎りだと豆によって全く違う味になるほどです。香りにこだわりたい方や、気分によって違うコーヒーを楽しみたい方には特におすすめです。
ちなみに浅煎りはコーヒーというよりも、紅茶の方がイメージは近いと思っていて、味やスッキリ感はもちろん、液体の色も赤っぽいですね。
酸味が苦手な方へ。
「酸味のあるコーヒーが苦手」と感じている方こそ、品質の高い浅煎りコーヒーをお試しいただきたいです!
コーヒーの酸味が苦手な方って、主に2種類いらっしゃいます。まず古く酸化したコーヒーを飲んで酸味が嫌いになったパターン、もう一つは浅煎りコーヒーを淹れるのに失敗して、美味しくない酸味を感じたパターンです。後者は後ほど説明しますが、一般的にコーヒーの酸味が機嫌いされる理由って、品質劣化の悪い酸味のイメージが強いんですよね。
浅煎りの酸味は、劣化の酸味とは味わいが全然違います。今まで「酸味が苦手」と言われた人に、あえて浅煎りコーヒーを勧める活動をここ数年やっているのですが、「美味しくない」と言われたことはありません(ドヤ顔)。若いスタバファンも、喫茶店に馴染んだ親世代も、おばあちゃん世代も、みんな「酸味のあるコーヒーって美味しいんだね」とビックリした反応をされることがほとんどです。
ぜひ、試してみてくださいね!
浅煎りコーヒーに合うお菓子
上述した通り、浅煎りコーヒーは豆によって香りや味が全然違います。なので、それぞれの豆が持っている香りや味によって、合う・合わない食材が結構はっきり出ます。例えばケニアの豆はグレープフルーツ系やミントなども合うのに対し、ブラジルの豆などはオレンジピールや少し甘めのナッツ系お菓子が合ったりします。この辺りはまたどこかで説明しますね!
でも、浅煎り全般に言えることとして、軽めの口当たりとスッキリした香りが特徴的です。なので、合わせるものも、同じような性質のものがよく合います。例えば、甘さが控えめのシフォンケーキやパウンドケーキ、フルーツたっぷりのタルト、プレーンや紅茶のクッキーもいいですね。逆にチョコレートやクリーム系は、コーヒーの香りを打ち消してしまうのであまりお勧めしないです。酸味つながりでフルーツとの相性も良いですね。
浅煎りコーヒーの淹れ方
深煎りの豆に比べて抽出時に味が出にくいので、抽出不足によって酸っぱすぎる味になることに注意です。(あ、コーヒーは成分がうまく抽出されないと酸っぱくなります。)私の経験上「浅煎りの豆を買ってみたけど美味しくない」と言う方のほとんどは、浅煎りが苦手なのではなく、抽出方法が間違っているパターンが多いです。
とにかく抽出率を上げてあげるために、高温のお湯、少し細かめの挽き目、ちゃんとした蒸らし、の3点を抑えた抽出をお勧めします。
私が浅煎りコーヒーを入れるときのレシピです。参考にしてみてください↓↓
ちなみによく「浅煎りの豆はお湯を注いでも膨らまないけど劣化が早いのか?」と聞かれるのですが、それは新鮮度が低いわけではないです。焙煎時間が短いことでコーヒー豆の細胞組織が壊れきっておらず、深煎りに比べてガスが出にくいだけです。コーヒー豆の袋が膨らまないのも同じ理由なので、気にしなくて大丈夫です。美味しいです
エスプレッソも、私は浅煎りのコーヒーで淹れたものの方が香り高くて好きです。巷で「シングルオリジンエスプレッソ」と呼ばれるのですが、もし機会があったら飲んでみてください。今までのエスプレッソの常識を覆すような香りが楽しめます。
家でエスプレッソを淹れられる方もいるかもですが、結構ちゃんとした機械を使わないと浅煎りのエスプレッソは美味しくできないのが玉に瑕。ミルクを足してラテを飲むならいいですが、純粋なエスプレッソが好きで家で淹れられるという方は、浅くても中煎りぐらいの焙煎度の豆を購入するのをおすすめします。
浅煎りコーヒーの賞味期限
浅煎りの豆は、深煎りの豆に比べて劣化が遅い、と私は思っています。
これ諸説あって、コーヒー豆から出てくる油や二酸化炭素が酸化の原因を作るから、深煎りの方が劣化が早いっていう人もいれば、豆の水分量が多い浅煎りの方が実は酸化しやすく劣化が早い、などいろんな人がいろんなことを言っていて、真偽は定かではないです。
ただ、私の経験的に、長く飲めるのは浅煎りの豆だと思っています。そもそも香りの量が多いからかもしれませんが、焙煎後しばらく経っても香りがしっかり残り、味の劣化が少ないように感じます。
深煎りコーヒー
深煎りコーヒーの味わい
いわゆる喫茶店の味に近い焙煎度です。酸味が抑えられて、その分苦味が強調されます。日本での一般的なコーヒーのイメージは深煎りなので、こちらの方がとっつきやすい方が多いのではないでしょうか?コーヒーにはある程度の苦味が欲しい方。スッキリした香りより、重厚でほっこりした味わいを求める方におすすめです。
深煎りにすると苦味が強調されます。ただ、これは浅煎りで酸っぱすぎるのが美味しくないのと同様、深煎りでも苦すぎるのは美味しくないです。私の思う美味しい深煎りのコーヒーは、濃厚な甘さと重めのフルーツ感に、心地よい苦味が調和していて、高品質なダークチョコレートのような風味がします。
深煎りコーヒーに合うお菓子
深煎りは味も口当たりも重くなる分、合わせるものも少し味や口当たりが強いものがおすすめです。ベイクドチーズケーキやチョコレート、少し甘めのクッキーやバームクーヘン。ミスドで言うとカスタードクリームなども合うようになってきます。苦味を中和するようなクリームやミルクも相性がいいので、幅広い組み合わせが楽しめるコーヒーですね。
深煎りコーヒーの淹れ方
浅煎りとは逆で、抽出過多になるといやな苦味が出てくることに注意です。(コーヒーは、成分が抽出されすぎると嫌な苦みや渋みが出てきます。)お湯の温度を少し低めにしたり、豆の挽き具合を粗くしたりしてそこをうまく調整できると、心地よい苦味と甘みが両立した一杯を淹れることができます。
深煎りを淹れている人がよく「ドリップのお湯は最後まで落とし切らない方がいい」と言う印象なのですが、それは気にしなくて大丈夫です。豆の挽き目と湯温の調整ができていれば、基本的な淹れ方は浅煎りと変える必要はありません。(あ、でもスプーンで混ぜたりすると過抽出になる感じがあるので、それはやめた方がいいですね。)
美味しい深煎りコーヒーを探すのは難しい
実は、深煎りで本当に美味しいコーヒーを見つけるのは私はすごく難しいと思っています。まず、深煎りにしても豆の個性がしっかり残っている生豆が珍しいこと(美味しいお肉でもガッツリ焼いちゃうと味の良さが分からなくなることが多いのと同じです)、また昔ながらの豆の個性を隠すような深煎り焙煎ではなく、現状の高品質な豆の特性を生かすのを前提に、深煎りを選ぶロースターが少ないことが挙げられます。変な言い方ですが、現在深煎りをやっている方の多くが、「昔からそうやっていたから」だったりするので、、フラットな視点であえて深煎りを選び、コーヒーを突き詰めようとする人は、日本も世界も多くはありません。
ちなみに、深煎りを表す言葉として「イタリアンロースト」「フレンチロースト」という極深煎りのレベルがあるのですが、私はおすすめしません。この辺りになってくると、私は焦げた香りしか感じませんし、成分が飛んでスカスカな味わいになります。コーヒーの個性をほぼ失ったコーヒーになるので、丹精込めて作った生産者に対する冒涜なのではないかと思うぐらいです。。

私は浅煎り派なのですが、皆さんはいかがでしょうか?
ちなみに台湾はフルーツを食べる文化が強いのか、浅煎り派の人が日本よりも多めです。日本は7割ぐらいは深煎り派とか聞いたことがあるような気がします。

僕は深煎りかな!浅煎りも美味しいけど、やっぱりほっこりする感じがコーヒーらしくて好きです!

深煎りも美味しいですよね!是非どっちも試してみて、どっちが好みか考えればいいと思いますし、両方買って、気分によって飲み分けるとかもありだと思います!気楽に行きましょう。
STEP2:その焙煎度が得意なお店を見つけよう
焙煎度の方向性が決まったら、次はどこで買うか、ですね!
これ注意なのですが、コーヒー屋さんによって焙煎度の定義って全然違います。私は東京に住んでいるので、近くのお店で例えると、、恵比寿:猿田彦珈琲の中煎りは私的にはほぼ深煎りで苦味が感じられますし、武蔵小山:アマメリアエスプレッソの中煎りは浅煎りに近く酸味がたっています。
理由は、コーヒー屋さんは個人オーナーが開いたものが多く、コーヒー好きが自分の好きな味を追求したり、それを広めたいと思って開くことが多いからです。なのでそれぞれのお店で焙煎度や焙煎方法にも特徴があって、理想とするコーヒーの味わいが全然違います。
焙煎度って、コーヒー豆の焙煎時間が違うだけでは?と思うかもしれませんが、焙煎度によって最適な焙煎方法も違えば、抽出方法も変わってくるので、全ての焙煎度を完璧に仕上げるのは人と時間が相当必要です。「pythonが書けるなら、Rも書けるでしょ?」「スペイン語が話せるなら、ラテン語つながりでフランス語も話せるでしょ?」と言っているようなものなのです。(言いすぎ)

何となくコーヒー屋さんによって色々違うのは分かったんだけど、結局どのお店がどの焙煎度に強いとか、どうやって見極めるの?

いい質問ですね。方法はないです!

ない、だと、、、?

例えばHPとかレビューを見て情報を集めるのはできるはできるのですが、そんなにちゃんとしたHP持っているコーヒー屋さんも多くないので、、多分調べても分からないです。飲まないと。

ここまで来ての他人任せ感、、、。

なので、私がおすすめを紹介していきます!まずはオンラインで買えるところから、色々購入してみておすすめ別に分類していきます〜
チャーユー的おすすめのお店
浅煎り編
SWITCH COFFEE TOKYO
私が東京で一番美味しいと思う、浅煎りのお店です。酸味が強めなので、浅煎りを飲み慣れてないときつく感じるかもですが、フルーツ感と強い香りが特徴的な美味しいコーヒーです。
https://switchcoffeetokyo.shop/
AMAMERIA ESPRESSO
SWITCH COFFEEよりも焙煎度は若干深め(それでも浅煎り)で、浅煎りの特徴を万人に飲みやすくまとめている感じがいいです。コーヒーの甘さが際立っていて飲みやすく、エスプレッソ用としても美味しいですよ。私が一番よく行くお店です。
JIAJIAYA COFFEE
うちですね。笑 ただ今は台湾でしか配送をやっていないので、日本で買うことはできません(そして中国語しかwebsiteもないです、、)。うちは、酸味やフレーバーが際立ちながら、「甘さ」と「飲みやすさ」を感じるコーヒーを目指して焙煎を行っています!
https://jiajiaya.bokettocoffee.com/
深煎り編
CAFE TENANGO
深煎りコーヒーって美味しいんだ!と初めて感じたお店です。中米の豆を中心に買い付けを行い、専用ロットや他では飲めないコーヒーがいっぱいあります。特にグアテマラ、エルインヘルト農園のものは格別で、飲むととっても贅沢な気持ちになれます。中煎りでも結構深めなので、最初は中煎りをおすすめします。

また、色々飲んでみておすすめを追加していきます!楽しみにお待ちくださいね〜
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